心の隅に咲く花



去年だっただろうか、あるゲームにはまった。まあ、正直言うとギャルゲーなのだが、ライトノベル作家を起用したシナリオ重視のそのゲームは一部ユーザーの支持を得た。まあ、1、2、3、と出して番外編まで出たのだから、成功した部類と言っていいのだろう。その中でも3は名作と言っても良い。
1と2はともかく3のそのシナリオは近年主流?のいわゆる「泣きゲー」「鬱ゲー」のように、人が死んで感動を誘うとか、膨大な量の情報と心理描写をつかってユーザーの心理を揺さぶるとかせず、ただ単純な、青春像というところがよかった。従来のギャルゲーの女の子と仲良くなってイエッフー!ではなく、バカな親友たちがいて、巻き込まれる女の子がいて、結局なんだかんだでみんなでバカやったり、親友に殴られたり、それでも助けてくれたり、誰かの悩みをみんなで解決する、そんなシナリオが面白かった。


シナリオだけではない、音楽に対する熱意が半端ではないのだ。このシリーズ、ボーカル曲だけで40曲くらいある。しかも、アップテンポの曲はみんなロックに準ずる曲だ。無理も無いプロデューサーはずっと売れないロックミュージシャンをやっていて(らしい)そしてこの業界に入ってきたのだ。実を言うとゲームをやる前に曲を耳にし、こんな曲を作る人のゲームをやってみたいと思ったのがこのゲームとの出会いだ。


2006年4月、そのプロデューサーが自らのゲームメーカーを旗揚げし、デビュー作を引っさげ我々の前に姿を現した。
俺は胸躍らせた。今度はどんなあっつい話を見せてくれるのだろう、どれだけわくわくさせてくれるのだろう。


梅雨前線が消え、
蝉の声が遠ざかり、
植物の実り、そして大地がまぶたを閉じる。


隣の大国のせいで発売延期になりながらもようやく、12月に発売された。
待ってたよ、待ち焦がれていた。
さあ、やるぞ。
ついにこのときがやってきたのだ。












(;゚д゚)









(つд⊂)ゴシゴシ








(;゚д゚)





ナニ?コレ



物語は普通の学園物にちょっとファンタジーを足した感じ。
まあ、今流行の錬金術物なんだけど、その設定がまったく生かせてない。
シナリオが短い、そのせいかかなりご都合主義、っていうかだからシナリオが短いのか。
基本的にどのシナリオも、盛り上がりそうなとこで適当にオチつけて淡々とそしてとっとと終わる。
ただシナリオの方向性は嫌いじゃないのでもうちょっと突き詰めてほしかった。
惜しい、といったところか・・・。



音楽だけはガチで最高だったんだけどな・・・。


エーデルワイス 初回限定版