オタクだから、恋をした。


オタクだから、恋をした。
この趣味からは逃げられない、それでも人は人を好きになる。
講談社刊「げんしけん」8巻より)



近年、オタクブームが続いている。でも、それはオタクになりたいという人が増えているわけではない。今までオタクというものに対し、キモいから関わりたくない、と思っていた人たちが、オタクってどんな人たちだろうとオタク文化に興味持っただけなのだ。
そして、そのブームの発端で牽引をしたのが「電車男」。
本来、無条件に蔑む対象だったオタクに助けられた女性が、オタクの誠実さと一生懸命さに触れ恋に発展する話。
オタクっていうのは、確かにコミュニケーション不足は否めないが、基本的に真面目な人が多い。仕事は仕事で、趣味は趣味と分けている人がほとんどだと思う。
そして、オタク(2次元オタ)のほとんどは確かにキモいが、それらのオタクはそれがキモい事だと認識してオタクをやっている。これは一般人には理解出来ないかもしれないが。
好きなものは好きなんだよ。誰に何を言われようともね。
まあ、オタクにもどうしようもない奴もいれば、ただ不器用なだけの人間もいるってことで。


そこで今日紹介したいものその1
げんしけん」全9巻(アフタヌーン


大学のオタクサークルに所属する人たちの日常と恋を描いた物語。
とりあえずオタクというものがどんな生き物かがわかる。
そして後半の恋愛模様は切ない。
主人公オタク笹原とトラウマを持つオタク娘荻上の恋も切ないが。
非オタ娘春日部に報われない恋をする超オタ斑目はもっと切ない。
相手に彼氏がいるそして、オタク故の葛藤。


その2
痴漢男」2ch
痴漢男ネットマンガ版リンク→http://passionate1842.web.infoseek.co.jp/manga.htm


電車男に続け、2ch発オタクのラブストーリー第2弾。小説としても発売されていますが、今回は有志が書いたネット公開のマンガ番。
痴漢(ストーカー)に間違われた男と、勘違いをした女性とその友人達とのラブストーリー。電車男よりもリアリティに欠けるものの描写は秀逸。それでもオタク以外は共感できない可能性はある。でも、オタクなら共感してしまうそんな話。
マンガ(それも有志)だから、過剰な演出しすぎるところもあるんだけど、だがそれが良い。
俺にとってシナリオっていうのは、登場人物の心が成長していくっていうのが大事で、それがよく書けているのがよかった。
終盤で見せる主人公の男気と笑顔が忘れられない。そして辛くても強がる主人公はステキです。オタクの鑑です。

声を大にして言おう。切ないと。
ちょっと恋がしたくなった。

そして、友情出演の阿部さん(うほっ)が何気に格好良い。


新年早々、これらを読んでて、いろんな意味で切なくなった。